平和と公正の選択を求めるネットワーク(「へいこうせん」)

 改憲と増税No!の世論をつくり、「選挙に行こう」と呼びかけるための情報発信をします。

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和泉通信 07-3-16  

へいこうせん賛同者の森史朗さんからの寄稿を掲載いたします。

・・・・・・・・・和泉通信 07-3-16 (転送・転載可)・・・・・・・・・

 森です。ご無沙汰していました。今回は革新統一をめぐる問題を考えてみました。実は一月半ばに着手したのですが、なかなか整理できず、そうこうしている内に都知事選候補者問題が本格化してきてしまいました。革新統一への道は障害の多い道ですが避けては通れない道です。私なりの現状認識を書いたつもりですが、ご異論があると思いますのでお聞かせ下さい。

《 二つの選挙の年に当たって革新勢力の協力と前進をどう考えるか 》

 今年は、一斉地方選挙と参議院議員選挙の年です。安倍首相は、憲法改正を選挙の争点とすることを、年頭から宣言しました。昨年の教育基本法案の強行採決も「美しい国づくりに向けた礎」のひとつにあげられ、通常国会での改憲手続法案成立も日程に上っています。

 さて、現在の衆院での与党の圧倒的議席数を見て思い出すのは、2005年9月11日の総選挙です。郵政民営化問題を唯一の争点とする国民投票型の選挙が小選挙区制度を主体とする選挙制度の下で行われたのです。得票率では過半数を割りながら、三分の二以上の議席を獲得、小選挙区制度の怖さを見せつけました。こうして獲得した議席数が可能としたものは郵政民営化法案の可決に留まらず、福祉切り捨て「改革」や今回の教育基本法改正、更に今後憲法改正の発議を可能とするものだったのです。そして、選挙で自民党が第一の討伐対象とした「郵政造反議員」が復党した今日になって振り返ってみれば、2005年総選挙は郵政民営化問題についての自民党の内紛劇にごまかされ、与党に白紙委任状的議席を与えてしまった選挙だったと言えましょう。

 しかし、自民党のごまかしを非難してもそこには限界があります。ごまかしを解き明かし正当な争点を明らかにしていくのは野党の仕事ですし、国民にも有権者としての責任があります。あの選挙から2年後の国政選挙となる参院選を控え、政党や市民運動はどのような情勢をつくり出しているのでしょうか。果たして政治を変えていける状況を作り出せているでしょうか。

私は前回衆院選投票日の前後に「和泉通信」で以下のように述べました。 

〈 人々が共生できる社会を目指して…「和泉通信 2005-9-06」 〉

 新自由主義的経済社会に反対し、人々が共生できる社会を目指そうという動きは世界社会フォーラムなどを通して、国内外で活発になっています。「軍事力により『平和』を築く」という戦略は破綻し、「貧困や抑圧など、怨恨の元をなくしていく」ことの必要性がいっそう認識されてきています。日本では平和憲法の改悪に反対する運動が高まっています。しかし、そうした運動を日本の国政レベルで実現可能とする力関係はきわめて不十分です。特に欠けているのが、小選挙区制に対応すべき革新政党間の連携や市民運動との連携です。既存の革新政党への不満もありますが、これからの運動の前進のためにも、また、右旋回を強める国政に歯止めをかけるためにも革新政党のこれ以上の後退のない選挙にしたいものです。

〈 小選挙区制の下での対抗軸の形成…「和泉通信 2005-9-15」 〉

 小選挙区制をいかに非難したとしても、それが現実である以上、その土俵で勝つことが求められます。そのためには自公政権への有効な対抗軸、かつ国民の過半数の支持を得ることのできる対抗軸を形成していくことが求められます。

 完全小選挙区制の下での二大政党によるマニフェスト選挙を推し進めてきたのが財界であることは前に述べたことがありますが、その「二大政党」がともに財界からの支持を競うものであったとしたら、国民にとってはどちらも選択肢にはなりません。その点で今のままでの民主党では自公政権への対抗軸にはなり得ません。うまくいって似た者同士の二つの政党集団による政権争い、下手をすると「万年野党」にとどまり、自公政権に取り込まれる議員も出てくるかも知れません。

 そこで求められるのが、財界本意の新自由主義的政策に対抗できる国民的な軸の形成です。ところがこれがまた難しいのです。第一の課題は政策の整理です。「もう一つの世界は可能だ」と呼びかけるときに「もう一つの世界」を魅力ある展望として国民的理解が得られるまでのものにイメージアップしていくことが必要です。

 第二の課題は幅広い革新勢力の統合です。今回の自民党の小選挙区での勝利をもたらした要因の一つに公明党との選挙協力があります。自公が対立して選挙戦が行われていたとしたら選挙結果は全く異なる様相を呈していたことでしょう。小選挙区ではそれだけ選挙協力が重要になってきます。ところが肝心の革新政党や市民グループがバラバラです。私は既存の政党を解党して新党を作っていく必要はないと思います。議会での統一会派を前提とした選挙協力体制を作ることが出発点です。共同候補者には市民運動のリーダーや知識人の中に広く求めていくことが大切です。対抗軸は人材面でも魅力的でなければいけません。革新政党の共同を阻害する要因の一つに労働運動の分裂があります。これは民主党も絡み複雑です。運動統合の核となる市民運動はこうした問題にも積極的に関与していく必要があるでしょう。もちろん既存の革新政党が革新の名にふさわしく自己革新していってほしいところです。

〈 今日の政策的対抗軸 〉

 前回総選挙当時に私が願望した「財界本意の新自由主義的政策に対抗できる国民的な軸の形成」は、今日どうなっているのでしょう。政策的には以下の三つに集約されつつあるように思われます。

・ 第一の政策的対抗軸は、暮らしと公正の問題です。最近では「貧困と格差」の問題に焦点が当てられています。

 大企業の利益のために大規模公共事業に税金を使い、職場に非正規雇用を拡大し、長時間労働と競争のストレスによる健康破壊を進め、庶民に増税し、社会福祉を切り捨て、国民の生存権を脅かし、格差を固定化する政府か
  ←→
 大企業に応分の税負担と社会的ルールの遵守を求め、暮らしのために税金を活用し、雇用の格差解消と安定、若者が安心して子供を産み育て、中高年が安心して老後を迎えられる社会を作る政府か

 「構造改革」によりもたらされたルール無き競争社会では、今や貧困は身近なものとなりました。家族の中に非正規雇用者や失業者がいるのはもはや普通のことになっています。

・ 第二の政策的対抗軸は、平和と独立の問題です。

 米国の力の政策に追随し、憲法改正により米国と共に海外派兵する国になるのか
  ←→
 現行憲法を活かし、自主的な平和外交により国際平和に貢献する国になるのか

 米英でブッシュ政権やブレア政権さえもが戦争政策の転換を迫られている中で安倍政権のタカ派振りが目立ちます。

・ 第三の政策的対抗軸は、民主主義の問題です。

 国家・国旗と同様に教育現場に愛国心を強制する政府、労働組合運動や市民運動、革新政党の活動を敵視する経営や公安警察を放置する政府か
  ←→
 思想信条良心の自由、言論・表現の自由を擁護し、暴力や権力の濫用から国民を守り、国民の政治への積極的参加を支援する政府か

 こうした対比の仕方をすると、当然のように後者を選択する人々が多数を占めると思われますが、現実はさほど簡単ではありません。第一の対抗軸では前者も「労働者の自主性を重んじた雇用形態」、「持続可能な社会福祉」、「再チャレンジ可能な社会」といった言葉で自らを包み込み、第二の対抗軸では「平和」の衣をまとって現れてきます。マスコミも含め、社会組織、経済組織を通じての支配力も絶大です。最近、小泉、安倍政権のメッキもはげてきていますが、革新勢力を多数派にしていくためには、国民に政府・与党の政策の本当の姿を示し、対抗軸を提示して行くことが尚いっそう求められます。

〈 革新勢力の足並みの乱れ…①民主党は変わったか? 〉

 では政治的対抗軸をになう政治勢力の形成はどうなっているでしょうか。
 ひとつには民主党の評価をめぐる問題があります。民主党は一時、与党の改憲手続き法案国会提出に応ずるなど、改憲政党であり、日米軍事同盟を日本の安全保障政策の基軸に据えるという点でも与党と変わりません。外国資本からの政治献金解禁に賛成し、大企業の団体である経団連から政治献金を受け取っています。与党の教育基本法改正案には反対しましたが、民主党の独自法案は与党案に負けず劣らず国家主義の強いものでした。今国会では「格差是正」を打ち出してきていますが、格差の根源となった「構造改革」をこれまで自公政権と競い合ってきたことへの反省はありません。
 民主党自体の軸にぶれがありますが、決定的なところでは上記の対抗軸の向こう側、すなわち与党と同じ側にいるのです。ところが、昨年9月小沢ビジョンが発表されると、「小沢民主党は政権交代に有利と見れば、改憲をしないと公約する可能性もあるのではないか」という期待感が一部革新勢力や市民運動の中にも生まれています。そしてそれは、共産党の一人区での立候補を民主党当選の障害として批判的視点で捉えることにもなっています。しかしこのような動きは、たとえ政権交代をもたらすとしても、その後に予想されるのは民主党の変節(というより本来の民主党らしさの発揮)でしかないと思われます。そしてその過程での運動の混乱は結局革新勢力に分断をもたらし政治的対抗軸づくりを遅らせることになると思われます。
 「よりましな政府」を選ぶ戦略もありますが、現在の民主党議員には自民党出身者や、官僚出身者も多く、旧民社党出身議員はもとより、旧社民党出身議員でさえ企業組合や解同の影響下にあり、とても自民党よりも「よりましな政党」と言えません。現在の民主党に白紙委任を行うことは、自公政権を支持するのと一緒だとさえいえるでしょう。

〈 革新勢力の足並みの乱れ…②共産党は変わったか? 〉

 共産党は、このところ沖縄知事選、参院補選で独自候補を取り下げ、民主党も含めた革新統一を実現しています。同党は滋賀県、愛知県でも、(成功しませんでしたが)同様の動きを試みました。しかしこうした動きはまだまだ少なく、特に国政選挙では沖縄に限られた動きとなっています。
 今日の政治的対抗軸は国民的で民主的な性格のものだ(社会主義の実現を課題とするものではない)としながらも、その対抗軸を前へ進めて行くために求められるのは、「本当に自民党政治を打破する勢力――日本共産党がのびる」こととされています。そしてこの間に取り組まれていた市民運動による革新共同候補擁立への働きかけに対してもとりつく島のないといって良い対応でした。私は、個人的には、共産党の活動には好意を抱いて見ている者ですが、共産党の革新統一、特に市民運動との共同の遅れには大きな不満を持っています。共産党のこうした消極性が市民運動に消去法的に民主党に目を向けさせてしまっている面もあると思われます。それが合理的な裏付けを持つか否かは別にして、残念ながら共産党を毛嫌いする人は少なくありません。そうした現状も直視した大胆な変化を期待します。

〈 革新勢力の足並みの乱れ…③市民運動は変わったか? 〉

 ここでいう市民運動は、選挙に関わる市民運動を対象にしますが、市民運動の影響力は強まっています。分裂直前だった沖縄県知事選・参院補選の革新統一を実現したのは市民の努力であったといいます。宮崎県知事選では市民運動によるというより地すべり的既成政党離れにより保守系無党派候補者が当選しました。今後、無党派候補者ブームが起きそうですが、肝心な政策がおろそかにされそうで心配です。
 東京都知事選をめぐっても「反石原統一候補」擁立を求める市民運動が活発に取り組まれ、当時既に立候補を表明していた吉田万三氏(共産推薦)のほか民主、社民などの政党の代表も参加した集会が開かれていました。そこで吉田氏は統一のためには自らの立候補に固執しないことをほのめかせながら、そのためには政党の数合わせを議論するのでなく、一致すべき政策での合意を目指すべきだと述べました。ところがその後他党がいっこうに動きを見せない中、当の市民運動自体が「浅野史郎さんのハートに火をつける会」に衣替えし浅野氏立候補の推進役になったのです。今のところ吉田氏の求めていた政策の話し合いがなされた様子はありません。市民運動自体、事前に浅野氏の政策面での充分な検討をしたようにも思えません。現状では浅野氏の政策は民主党のものに近く吉田氏との候補者調整は困難と思われます。これは、都知事選候補者をなおざりにしてきた民主党、社民党の無責任な対応に原因があるとは言え、市民運動のあり方にも反省が求められます。

〈 政治システムの危機を克服して行くために 〉

 国会の議席数は改憲派議員が圧倒的であり、教育基本法改正案や防衛省昇格法案が次々と通過し、改憲手続法案の成立も時間の問題のように見えるこのごろ、革新勢力、特に既存の革新政党の動きは遅すぎるように見え、イライラさせられます。一方で貧困と格差による生活基盤の崩壊が進んで行きますから国民の側から現状を打開する展望が是非とも必要となっています。それに遅れると、内向するにせよ外向するにせよ深刻な社会的危機がもたらされる恐れがあります。無党派層の増加は与党離れでもあり、野党離れでもあり、民主的政治システムそのものの危機なのです。
 こうした状況下でどのように革新勢力を多数派にして行くことができるのでしょうか。あわてても近道はありません。第一に、共通の要求実現・問題解決のための協力です。例えば、貧困・格差問題、憲法擁護での協力です。そして第二に、その問題の解決方法・政策についての合意を拡げることです。そうなれば政策を軸にした政治的対抗関係も明らかになり、共同政策を実現するための革新統一共同組織といったものも後からついてくるでしょう。革新政党、市民運動の存立を賭けた運動方針の見直しが求められます。

〈 再度都知事選について 〉

 先ほど、「現状では浅野氏の政策は民主党のものに近く吉田氏との候補者調整は困難と思われます」と述べました。3月15日に発表された浅野氏の「日本のための東京、あなたと造り直すマニュフェスト2007」には、大型開発行政批判が全くなされていない、オリンピック招致問題も「見直し」としてしか表明していない、憲法擁護・米軍横田基地撤去に触れていないといった点で当選後、自民・民主のオール与党に取り込まれてしまうリスクが高いと言えます。一方、教育政策では、「『日の丸』、『君が代』問題についての強制的な対応を改めます」と言っており、頼もしいところですが、吉田さんのように「憲法にもとづいた教育行政を推進します」といった言及はありません。社会福祉政策も少子高齢化の狭いテ-マで述べられており、政府の福祉切り捨て政策に苦しんでいる都民をどう支援して行くのかという政策が見えません。
 私も今回の都知事選は迷いました。しかし、今回の浅野さんのマニュフェストを見て、負けを覚悟で吉田さんの支持を決めました。政策的対抗軸を堅持して行くことが大切だと考えたからです。
 但し、共産党の選択肢として、浅野氏の政策への批判点を明確にした上で是々非々で支持する立場を宣言し、吉田氏は立候補を取り止めるという道もあることは提起しておきたいと思います。勝利の結果としてその後の失敗から学ぶ方が、分裂選挙の敗北の結果としての不信感を修復するのに時間を費やすより有効と思われるからです。その判断が正しいとは言えなくとも、石原都政は倒したいという革新的都民の多数の思いが浅野氏に向かっているとしたら、それは尊重しなければいけないのではないでしょうか。

 吉田 万三氏政策 http://www.manzo-y.jp/pledge/070214_plan.htm

 浅野 史郎氏政策 http://www.asanoshiro.org/

以上

森史朗 ( 和泉通信 07-3-16 )
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[ 2007/03/19 13:22 ] 未分類 | トラックバック(-) | CM(0)
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